「都道府県」という言葉には、実は4種類の異なる呼び方が混ざっています。東京都の「都」、北海道の「道」、大阪府・京都府の「府」、そして残り43の「県」です。内訳は1都1道2府43県。なぜこの4種類が生まれ、今も混在しているのでしょうか。
もともとは「府」がもっと多かった
廃藩置県直後の1868年ごろ、実は「府」はもっとたくさん存在しました。しかし1869年までに整理が進み、「府」という格式が与えられたのは、政治の中心である東京、商業の中心である大阪、御所が置かれた京都の3か所だけになります。この時点ではまだ東京も「東京府」でした。
東京だけ「都」になった理由
東京が「都」になったのは1943年(昭和18年)のことです。戦時体制下で首都の行政を一元化する目的で「東京都制」が施行され、東京府と東京市が統合されて「東京都」が誕生しました。この結果、大阪・京都の2つの「府」と、東京の1つの「都」という、現在のねじれた組み合わせが生まれたのです。
北海道だけが「道」である理由
北海道は、明治以前は「蝦夷地」と呼ばれ、本州以南とは異なる歴史をたどってきた地域です。1869年に開拓使が置かれた際、古代の律令制における「五畿七道」の広域区分にならって「北海道」と名付けられました。他の都府県よりもはるかに広い面積を持つため、府県とは異なる「道」という単位のまま現在に至っています。
「都・道・府・県」に権限の違いはない
呼び方こそ4種類ありますが、現在の地方自治法上、都・道・府・県のあいだに権限の優劣や格式の違いはありません。すべて対等な普通地方公共団体として扱われています。呼び方の違いは、あくまで明治から昭和にかけての歴史的な経緯が今も名前として残っているだけなのです。
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