日本全国には、地元の人でなければまず読めないような「難読地名」が数多く存在します。こうした地名の多くは、漢字が伝来して以来、万葉仮名のような当て字や、縁起の良い字を当てる「瑞祥地名」の風習が1000年以上にわたって積み重なった結果生まれたものです。
羽咋(はくい) — 石川県羽咋市
石川県羽咋市の「羽咋」は、かつてこの地に現れた怪鳥を、犬が「羽」を「咋(く)う」――噛みついて退治したという伝承に由来すると伝えられています。地名の由来に動物にまつわる伝説が残っているのは、日本の地名の面白いところです。
百舌鳥(もず) — 大阪府堺市
仁徳天皇陵古墳などで知られる大阪府堺市の「百舌鳥」は、他の鳥の鳴き声を真似ることで知られるモズという鳥にちなみ、「百の舌を持つ鳥」という意味で「百舌鳥」と表記されるようになったとされています。
垳(がけ) — 埼玉県八潮市
埼玉県八潮市の「垳」は、たった1文字で構成される全国でも珍しい地名です。この「垳」という漢字自体、中国から伝わったものではなく日本国内で独自に作られた「国字」で、崖地を意味するとされています。
徳次郎(とくじら) — 栃木県宇都宮市
栃木県宇都宮市の「徳次郎」は、一見すると人の名前のようですが「とくじら」と読みます。人名のような字面と地名としての読み方のギャップが、初見の人を惑わせる典型例です。
まとめ
難読地名の背景には、その土地の伝説、動物や自然にまつわる由来、あるいは単なる当て字の積み重ねなど、さまざまな歴史が隠れています。皆さんの町の名前にも、意外なルーツが眠っているかもしれません。
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