政令指定都市・中核市・市には、地方自治法で「人口5万人以上」といった全国共通の要件が定められています。しかし「町」と「村」の違いには、実は全国一律の基準が存在しません。
「村」には要件そのものがない
地方自治法上、村としての要件は特に定められていません。一方「町」になるための要件は、各都道府県が個別に条例で定めることになっており、都道府県によって基準がバラバラです。人口要件だけを見ても、3,000人以上としている県もあれば、15,000人以上としている県もあります。
熊本県の場合、人口だけでなく「都市的な要素」も必要
例えば熊本県の条例では、町になるための要件として、人口5,000人以上に加えて、①中心の市街地に世帯の50%以上が集まっていること、②人口の50%以上が商工業などに従事していること、③直近5年間その従事者数が増加傾向にあること、④病院・診療所・劇場・映画館などの施設があること、といった「都市的な性格」まで求められます。
村のままでも人口が多い自治体もある
要件がないため、実際には人口が数万人規模でも、あえて「村」を名乗り続ける自治体も存在します。逆に、人口が数千人程度まで減少しても、いったん「町」になった自治体が「村」に戻ることは通常ありません。「町」と「村」の違いは、今の人口規模を表す指標というより、それぞれの自治体がたどってきた歴史の記録に近いものなのです。
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