学べる. 歴史と制度
🌸

都道府県の「県花・県木・県鳥」の由来

実は制定した主体も時期もバラバラだった

都道府県には、その土地を象徴する「県花」「県木」「県鳥」が定められています。同じ「都道府県のシンボル」という括りですが、実はこの3つ、制定された時期も、決めた主体もまったく異なります。

県花 — 1954年、NHKなどの共催企画がきっかけ

県花の多くは、1954年(昭和29年)3月にNHK・植物友の会・全日本観光連盟・日本交通公社が共催し、植物学者の牧野富太郎・本田正次らが選定した「郷土の花」がベースになっています。国が制定した公的な制度ではなく、放送局や民間団体の企画から広まったという意外な出自を持っています。

県木 — 1970年大阪万博に向けた「緑化運動」から

県木の多くは、1970年開催の日本万国博覧会に向けた記念事業として、毎日新聞社が提唱した「緑のニッポン全国運動」の一環で、1966年(昭和41年)ごろに定められました。県花より10年以上遅れて、別の主体によって進められた企画です。

県鳥はさらにバラバラ、都道府県ごとの制定

県鳥は、県花・県木のような全国一斉の企画ではなく、都道府県ごとに個別のタイミングで制定されてきました。例えば福岡県の県鳥は「鶯(うぐいす)」です。ちなみに都道府県レベルで「県の蝶」を定めているのは全国で2例のみで、1991年に埼玉県が、2020年には沖縄県が指定しています。

県花・県木にも土地の歴史が刻まれている

例えば福岡県の県花「梅」は、大宰府天満宮の祭神・菅原道真公にまつわる「飛梅」の故事にちなむとされ、県木「つつじ」は久留米地方で盛んだった植木・盆栽の栽培と、海外への苗木輸出の実績が選定の理由とされています。シンボル一つひとつに、その土地固有の歴史や産業が反映されているのです。

もっと詳しく知りたい方へ(外部リンク)

都道府県のシンボルの一覧 - Wikipedia全国都道府県のシンボル一覧(みんなの知識ちょっと便利帳)

関連ページ

都道府県章のデザインに込められた意味
「都・道・府・県」の違いはなぜ生まれたのか
他の「学べる」記事を見る