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待機児童数は8年連続減少。でも「隠れ待機児童」は7.1万人で増加、実データで見えた本当の理由
2026年8月28日
こども家庭庁が2025年8月28日に公表した「保育所等関連状況取りまとめ」(令和7年4月1日時点)によると、全国の待機児童数は2,254人で、前年から313人減少しました。8年連続の減少で、待機児童がいる市区町村も211にまで絞られています。数字だけを見れば、待機児童問題は着実に解消に向かっているように見えます。
ただし、この「待機児童数」には注意が必要です。育休延長のために入園を申し込まなかった世帯や、特定の園だけを希望して他の空きを断った世帯などは、公式の待機児童数からは除外されます。こうした「隠れ待機児童(保留児童)」は全国で7.1万人にのぼり、近年は増加傾向にあると報じられています。見かけの数字が改善する一方で、実際に保育を必要としながら数えられていない世帯は、むしろ増えているという構図です。
公式統計で待機児童率が全国トップとなったのは沖縄県北谷町で、待機児童42人、率にして4.17%です。町の名前だけを見ると「保育体制が整っていない町」という印象を持つかもしれませんが、実データで見るとまったく逆の姿が浮かび上がります。
北谷町の子育てしやすさスコア(独自算出)は71と、全国平均を大きく上回る水準です。若年率(15歳未満の人口比率)も16.9%で、全国平均(約11.2%)より5ポイント以上高く、子育て世帯の流入が続いていることがうかがえます。つまり北谷町の待機児童率の高さは、保育体制が劣っているからではなく、子育て世帯にとって魅力的な町だからこそ、保育の需要が供給に追いついていないという「人気ゆえのボトルネック」である可能性が高いのです。
一方、待機児童率で上位に入った和歌山県海南市は事情が異なります。子育てしやすさスコアは25と全国平均を下回り、若年率も10.1%と全国平均並みです。人口に対する保育施設数(6施設、人口48,369人)も少なく、こちらは町の人気というより、保育の供給体制そのものが手薄になっているケースと考えられます。
同じ「待機児童率が高い町」というくくりでも、背景にある理由は町によって正反対でした。全国の待機児童数という一つの数字だけを見て一喜一憂するのではなく、その町の子育て世帯の流入状況や保育施設の整備状況まで見て初めて、本当の意味での「子育てしやすさ」が見えてきます。
FURUSATO TOKUSHU
人口減少が深刻な町を、データで知り、応援する
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この記事はMACHI.編集部が中立的な立場で執筆しています
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