住みここち全国1位「東川町」、水道が無い町の財政と人口を実データで見てみた

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住みここち全国1位「東川町」、水道が無い町の財政と人口を実データで見てみた

2026年8月24日

2026年8月、大東建託の「いい部屋ネット 街の住みここちランキング2026<全国版>」で、北海道上川郡東川町が自治体部門の1位に選ばれました。3年連続の首位です。

東川町は人口8,314人の小さな町ですが、全国的にも珍しい「上水道が無い町」として知られています。大雪山の雪解け水が長い年月をかけて地下水となって町に流れ込み、住民はその豊かな地下水を生活用水として利用しています。1985年には「写真の町」を宣言し、2014年には「写真文化首都」を宣言するなど、写真を軸にしたユニークなまちづくりでも全国的に注目されてきました。

こうした独自性が評価され、住みここちランキングでは3年連続1位という結果につながっています。では、実際の統計データではどう見えるのでしょうか。

まず財政力指数は0.24です。これは自治体の歳入に占める自主財源の割合を示す指標で、1.0に近いほど地方交付税に頼らず自立した財政運営ができていることを意味します。0.24という数字は、東川町の行政サービスの多くが国からの交付税に支えられていることを示しており、人気ランキング上位という華やかなイメージとは別に、財政基盤としては全国の町村の中でも決して余裕がある水準ではありません。

高齢化率は33.2%で、全国平均(約29%)をやや上回ります。将来人口の推計を見ると、現在8,314人の人口は2050年には7,088人まで減少する見込みで、人気ランキング1位であっても人口減少のすう勢そのものを覆すには至っていません。医療体制も、町内の病院はわずか3施設・医師2人にとどまります。

もちろん、東川町が地下水を軸にした独自の暮らしや、写真文化を通じた移住者の呼び込みで実際に成果を上げてきたことは事実です。2021年には道内で最大の人口増加数を記録した年もあり、ランキング1位という評価には裏付けがあります。ただし「住みここちランキング1位」という評価軸と、「将来にわたって人口を維持できるか」「行政サービスを自主財源でまかなえるか」という評価軸は、必ずしも同じ結論を示すわけではありません。

住みここちランキングは住民の主観的な満足度を反映した貴重な指標ですが、移住や比較検討の際には、財政力指数や将来人口推計といった客観的なデータもあわせて確認することで、より立体的にその町を理解できます。

FURUSATO TOKUSHU

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この記事はMACHI.編集部が中立的な立場で執筆しています

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