佐賀県、30年の物語――戦後初の80万人割れと、東部3市町だけが示した人口増加の兆し

地域史

佐賀県、30年の物語――戦後初の80万人割れと、東部3市町だけが示した人口増加の兆し

2026年8月20日

2025年国勢調査の速報値によると、佐賀県の人口(10月1日時点)は78万1,214人で、2020年の確定値81万1,442人から3万228人減少しました。減少率は3.73%で、戦後初めて80万人を下回りました。男性37万1,728人、女性40万9,486人という内訳で、世帯数は31万9,603世帯と2.21%増加しており、世帯の細分化が進んでいることがうかがえます。

県内の大半の市町で人口が減少するなか、増加を記録したのはわずか3市町でした。鳥栖市が286人増(0.39%)、上峰町が72人増(0.78%)、基山町が34人増(0.20%)と、いずれも県東部に集中しています。福岡都市圏へのアクセスの良さが、この一帯の人口を下支えしている構図です。

観光の分野では、2025年通年の総宿泊者数が235万6,240人泊で前年比0.5%増とほぼ横ばいで推移しました。ただし夏場にかけては勢いが見られ、2025年7月には外国人延べ宿泊者数の伸び率が全国5位となり、4月から7月にかけて成長が続きました。前年に発生した熊本地震による落ち込みからの反動増という側面もありますが、佐賀県への関心の高まりを示す動きといえます。

戦後初めて80万人を割り込んだ人口と、県東部のわずか3市町だけが示した増加の兆し、そして夏場に全国上位の伸びを見せた外国人宿泊者数。佐賀県のこの30年は、県全体としては縮小が進む一方で、都市圏に近い一部エリアと観光という新しい入口には、まだ伸びしろが残されていることを示す歳月です。

FURUSATO TOKUSHU

人口減少が深刻な町を、データで知り、応援する

2050年推計人口データから、支援が必要な地域をふるさと納税で後押しできます

この記事をシェア

この記事はMACHI.編集部が中立的な立場で執筆しています

他のコラムを見る