高知県、30年の物語――17市町村で1割超が減少する人口と、朝ドラ効果で457万人を集めた県外観光客

地域史

高知県、30年の物語――17市町村で1割超が減少する人口と、朝ドラ効果で457万人を集めた県外観光客

2026年8月20日

2025年国勢調査の速報値によると、高知県の人口(10月1日時点)は64万3,437人で、2020年の前回調査から4万8,090人減少しました。減少率は6.95%で、人口減少に歯止めがかからない状況が続いています。高知市は30万9,383人で前回から1万7,162人減少し、県全体の人口の半数近くを依然として占めています。

県内市町村の状況はさらに深刻です。室戸市は9,650人で初めて1万人を割り込み、減少率17.81%は県内で最も大きな下落幅となりました。仁淀川町も16.82%減、土佐清水市も16.14%減となるなど、県内17市町村で減少率が10%を超え、高知県知事は「今後も一定数の減少は避けられず、若者施策を強化して社会増・自然増につなげたい」とコメントしています。

一方、観光の分野は明るい材料に恵まれました。2025年に高知県を訪れた県外観光客数は約457万2,000人で、前年比3%増、現行の集計方法となった2003年以降で過去2番目の多さを記録しました。高知が舞台となったNHK連続テレビ小説「あんぱん」の放送効果やクルーズ船の寄港増加が追い風になったとみられます。外国人延べ宿泊者数も13万人泊に達し、四国4県合計では前年比24%増の206万人泊と、比較可能な2011年以降で過去最多を更新しました。

17市町村で1割を超える人口減少が進む厳しい現実と、朝ドラとクルーズ船を追い風に457万人を集めた観光の活況。高知県のこの30年は、暮らす人の基盤が急速に縮んでいく地域と、物語やクルーズという新しいきっかけで訪れる人が着実に増えていくという、対照的な二つの流れが同時に進んできた歳月です。

FURUSATO TOKUSHU

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この記事はMACHI.編集部が中立的な立場で執筆しています

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