地域史
千葉県、30年の物語――3年連続の人口減少と、年間発着回数50万回へ拡張する成田空港
2026年8月4日
千葉県の人口は、2023年10月1日時点の推計で625万7,000人となり、前年同期比0.15%減、3年連続の減少となりました。1970年から2020年の50年間で約2倍まで増加した千葉県ですが、令和3年(2021年)以降は社会増を自然減が上回る「総人口減少時代」に入っています。75歳以上が全体の15.7%を占めるなど、高齢化も静かに進んでいます。
一方、成田空港では大規模な拡張工事が進行中です。B滑走路を3,500mに延伸するとともに、その南側に新たに3,500mのC滑走路を整備する計画で、これにより年間発着回数は現在の30万回から50万回へと20万回も拡大されます。供用開始は2029年3月31日を予定しており、運用時間も現在の午前6時〜翌0時から、午前5時〜翌0時30分へと延長される計画です。年間発着回数は2000年代の10万回台から2012年に20万回を突破し、コロナ禍で急減した後、2023年にはほぼコロナ禍前の水準まで回復しています。
千葉県には、もう一つの巨大な人の流れを生む場所があります。浦安市の東京ディズニーリゾートです。2024年度(2パーク合算、会計年度ベース)の来場者数は2,756万人で、40周年イベント効果のあった2023年度(2,630万人)を上回りました。ただし、コロナ前ピークの2018年度(3,256万人)と比べると約85%の水準にとどまっており、完全回復までは至っていません。
県全体としては3年連続の人口減少という縮小局面にありながら、空の玄関口である成田空港は発着回数を将来的に1.7倍近くまで拡大しようとし、ディズニーリゾートの来場者数もコロナ前水準への回復途上にあります。千葉県のこの30年は、住む人の数が静かに減っていく一方で、訪れる人・行き交う人の規模はむしろ拡大に向かうという、異なる方向のベクトルが同居してきた歳月です。
この記事はMACHI.編集部が中立的な立場で執筆しています
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