静岡県、30年の物語――世界遺産になった富士山と、止まったままのリニア

地域史

静岡県、30年の物語――世界遺産になった富士山と、止まったままのリニア

2026年7月16日

2013年6月、富士山は「信仰の対象と芸術の源泉」としてユネスコの世界文化遺産に登録されました。信仰の山として仰がれてきた歴史や、数多くの芸術作品の題材となってきたことが評価されての登録です。静岡県・山梨県の双方にまたがる構成資産が対象となり、静岡県にとっても大きな誇りとなりました。

一方で、静岡県は近年、大きな課題にも向き合っています。2027年開業を目指していたリニア中央新幹線は、静岡工区の未着工が続いたことで全線開業が困難な情勢となりました。トンネル工事が大井川の水資源や南アルプスの自然環境に与える影響への懸念が、その背景にあります。

JR東海と静岡県、流域の自治体・住民との間では、水量減少への対策や環境保全のあり方をめぐる協議が長く続けられてきました。開発と環境保全、どちらも軽視できない難しい選択が、この地域には突きつけられています。

世界に誇る富士山という宝と、暮らしを支える大井川の水という宝。どちらも失うわけにはいかない。静岡県のこの30年は、2つの宝を守りながら未来を選び取ろうとする歳月だったと言えるでしょう。

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この記事はMACHI.編集部が中立的な立場で執筆しています

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